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【なによりも膀胱鏡検査】膀胱癌の診断方法を泌尿器科医が解説します。

あれ?なんかおしっこが赤い!!!

ひょっとすると、膀胱の中に腫瘍があって血尿が出ているかもしれません。

ええ!膀胱の癌ってこと?病院ではいったいどんな検査をするの?

この記事では、膀胱癌に行う検査について解説します。

こんにちは、うろろです。

近年のニュースで一番びっくりしたのが、サンドウィッチマン伊達さんが膀胱癌を公表したことです。

おそらく全国民と泌尿器科医が注目したニュースではないかと思います。

影響力のある芸能人のかたがこうして早期診断を促すことで、膀胱癌の早期治療がより全国的に広まってもらえたらなと思います。

さて、今回はそんな膀胱癌の診断方法について解説していきます。

目次

・膀胱癌を疑ったら

尿検査

まずは基本的な尿検査を行う場合があります。

膀胱癌の人は高い確率で見るからに赤い血尿が出ます。

そんなに真っ赤な尿がでていても、症状がないことがほとんどです。

しかし、なかには検査でしかわからないほどの血尿である場合があるので検査を行います。

感染症でも血尿が出ることがあるので、おしっこに感染などがないかなども確認することができます。

超音波検査

おしっこをためた状態で超音波検査をすることで、膀胱の壁の厚さや内側に飛び出す腫瘍がないかを確認することができます。

血尿の原因になるほかの病気を否定することもできますし、体に負担がかからない検査なので気軽に行えることがメリットです。

尿細胞診検査

これは尿の中に悪い細胞がいるかどうかを確認する検査です。

普通のおしっこで確認する場合と、下で説明する膀胱鏡のときにとったおしっこで検査する場合があります。

おしっこの細胞の顔つきの悪さによってⅠ~Ⅴの5段階に分類されます。

Ⅲ以降から癌のうたがわしさが増していきます。

たまに悪い細胞がいても正常と判定されることがあるので注意が必要です。

膀胱鏡検査

膀胱癌の診断において最も大事な検査です。

細いカメラを性器から膀胱に入れて、直接膀胱の中をまんべんなく観察します。

目で見て怪しい部分がわかるので、診断には欠かせない検査です。

代表的な膀胱癌はイソギンチャクのような見え方をします。

正常な膀胱の壁とはあきらかに違って見えます。

CT、MRI検査

この検査は特に転移の検索や、周りの臓器への浸潤がないかを調べるときに行います。

また、膀胱以外のおしっこの通り道に腫瘍がないかを調べたいときに便利な検査です。

PET検査

こちらも全身に転移がないかを確認する際に行う検査です。

放射能を含む薬剤を使うことで全身を一気に評価することができるのが特徴です。

・まとめ

いかがだったでしょうか。

皆さんが想像するよりもいろんな種類の検査があったのではないでしょうか。

こうしていくつかの検査を行って、膀胱がんの診断・治療が進められていきます。

また次回の記事で膀胱がんに対する手術についても解説しようと思いますので、そちらもぜひご一読ください。

膀胱がんだけでなく、早期発見が病気にとっては大事です。

伊達さんのように血尿が出た場合はすぐ泌尿器科を受診してみてはいかがでしょうか。

それではうろろでした!

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この記事を書いた人

とある都市で働く現役泌尿器科医。一般の方に泌尿器科の病気をわかりやすく伝えるためにブログを開始。

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