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【陰嚢水瘤】タマに水がたまる病気【泌尿器科医が解説】

こんにちは、うろろです。

今回は、男性の玉袋=陰嚢に液体がたまってしまう病気、「陰嚢水瘤」について解説したいと思います。

高齢者でも起こることがありますが、心配なお母さんも多いと思いますので

とくに子供の場合について解説していきたいと思います。

それではいってみましょう!!

目次

・陰嚢水瘤とは?その原因

さきほども書きましたが、陰嚢水瘤は陰嚢に液体がたまって膨らむ病気です。

じゃあその「液体」はなにかというと、お腹のなかにある水です。

実は母親のおなかにいるときは、人間のおなかと陰嚢はつながっています。

ほとんどのひとは、生まれたときにこのおなかと陰嚢をつなぐ通路はふさがっていますが、一部のひとはこれが開いたままで、おなかの水が重力にしたがって陰嚢に移動してしまいます。

こどもの場合、ほとんどこのことが原因で陰嚢水瘤が起こります。

とくにこのタイプについて今回は解説していきます。

・どんな症状?

症状ですが、とくに痛みはありません。

大きくはなっていますが、色などは変わりありません。

たくさん水が溜まってなければ、水を入れた風船みたいに触るとふにゃっとやわらかいです。玉=精巣もふつうに触れます。

これが硬く大きいと、腫瘍の可能性があります。

その他の特徴には朝起きたときには小さくて、夕方おふろに入った後には大きくなっているという大きさの変化があるのが特徴です。

・診察、検査

一番重要な検査は、超音波検査(エコー検査)です。

陰嚢に超音波を当てることで、玉=精巣自体がはれてないかどうか、血管がふくらんでいないかどうか、陰嚢にたまっているものは液体かどうかがわかります。

それ以外は、大きさに変化があるか、いつごろ気づいたかなど問診してお話をききます。

また実際に触ってみて状態を確認したりします。

ライトを当てると、光が透けて見える特徴があるのでそちらを行う場合もあります。

・治療について

基本的には自然に治る可能性が高い病気ですので、経過観察して大丈夫です。

水がたまっていることで精巣の発育や精子をつくる機能に問題は起こらないといわれています。

しかし、たくさん水がたまっている時間が長いと圧迫されて機能障害が起こるともいわれているので、明らかに腫れている場合などははやめに泌尿器科を受診するべきかもしれません。

しかし、関連するほかの病気がある場合や、長期間たくさん水がたまっているもの、年長になってから発症して日常生活に支障をきたすようなものなどでは手術が検討される場合もあります。

・合併症

一般的には、精巣水瘤があることで精巣の発育や、将来の妊娠に対しても影響はないと言われています。

ただ、長期間たくさんの水がたまっていると、精巣が圧迫されて機能が悪くなることもあるので要注意です。

・まとめ

今回は陰嚢=玉袋に水がたまる精巣水瘤について解説しました。

それではまとめです。

・陰嚢水瘤はさわると柔らかい、硬いと腫瘍の可能性あり

・検査はライトを当てたり、超音波検査を行う

・こどもの場合は基本的に経過観察でいいが、まずは一度泌尿器科の受診を

それでは、また。

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この記事を書いた人

とある都市で働く現役泌尿器科医。一般の方に泌尿器科の病気をわかりやすく伝えるためにブログを開始。

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