大変!お父さん来て! 息子の玉がないんだけど!
本当だ!玉がさわれない・・・なにかの病気かな!?
ひょっとしてそれ、停留精巣か移動性精巣かもしれません。
こんにちは、うろろです。
今回は、男の子のお子さんを持つ、世のおとうさんおかあさんに特に読んでもらいたい記事です。
テーマは「停留精巣」
男性みんなが持つ通称「金玉」が「玉袋」まで下りてこないという病気です。
どのくらい様子を見ていいのか。
手術はしたほうがいいのか。
などまとめていきますので、新米パパママの学びになれば幸いです。
記事のなかでは「金玉→精巣」、「玉袋→陰嚢」という専門用語を使わせてもらいます。
それでは行きましょう!!
・どういう病気?
簡単にいうと、停留精巣というのは、生まれてから精巣が、陰嚢のなかまで下りてこない病気です。
赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいるとき、実は精巣というのは、お腹の中に入っています。
生まれる前もしくは生まれてからしばらくしておなかから陰嚢まで下りてきます。
この場合は基本的に正常ですので、特別な治療は必要ありません。
・治療について
生まれた直後に陰嚢のなかに精巣がなくても、生後6か月までは自然に下りてくる可能性があるので、経過をみても大丈夫です。
もし6カ月たっても全く精巣が下りてこない場合は1歳になる前には手術を行うのが望ましいです。
理由については後述します。
手術以外にはホルモンを投与する治療がありますが、効果のある割合が少ないこと、
小児のころにホルモンを投与することのリスクなどから現在では行うべきではないとされています。
・もし治療しなかったら
治療を行わない場合、2つの問題が起こります。
✔ 将来、質のいい精子が作れなくなる
停留精巣が片方の場合、4~8割が
両方の場合はほぼ10割のひとが無精子症、乏精子症になると言われています。
治療の説明のとき、1歳あたりで手術を行うべきだというお話をしました。
それはなぜかというと、おなかの中に精巣があると1歳くらいから精子をつくるのに必要な細胞が減っていってしまうと言われているからです。
✔ 残った精巣が腫瘍になってしまう
停留精巣の人は、精巣が腫瘍化してしまう可能性が通常の人より3~10倍高いと言われています。
このため、お腹に精巣が残ったままだと気づかないうちに腫瘍が大きくなってしまいます。
早期発見のためにも、陰嚢内に精巣があることは重要なんです。
・似ている病気
✔ 移動性精巣
精巣が袋のなかでとどまらずに、移動してしまうものをこう呼びます。
力が入っていないとき、お風呂に入っているときはしっかり精巣があるのに
それ以外のときにはおなか側に移動してしまって見えなくなることがあります。
精巣が全く下りてこない停留精巣とときどき間違われる病気です。
こちらも6カ月くらいまでは様子をみてもいいですが、変わりないようであれば手術をおこなうこともあります。
✔ 非蝕知精巣
この病気は精巣が触ってもどこにあるかわからない病気で、
停留精巣とは少し重なる部分もある病気です。
停留精巣の2割くらいはこの「非蝕知精巣」といわれています。
さわれない原因はいくつかの場合があって、
①完全におなかの中にある
②途中にあるけどさわれない
③そもそも精巣が小さいorない
などがあります。
精巣がない場合は、もう一方の精巣が代わりに大きくなるという特徴があります。
診察でさわって分からない場合は、超音波検査やMRI検査をしてどこにあるのかを調べます。
左右両方の非蝕知精巣だと、生まれつき染色体の異常があることも疑われますので、
追加の検査をして詳しく調べる場合もあります。
・まとめ
今回、小児で発症する「停留精巣」を解説しました。
本日のまとめです。
・停留精巣とは、「金玉=精巣」が「玉袋=陰嚢」に下りてこない病気
・生後6か月までは様子見、それ以降は早めの手術を行う。
・移動するものや触れないものもあるので、専門家に相談を。
なるほど、玉が下りてこない病気なんて言うのもあるのかー。
この記事が新米パパママの不安を少し取り除ければ幸いです。
それでは、また。
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